令7問8類-3反
★☆☆ (基本)
過去5回の結果:
A、B及びCがそれぞれ3分の1の持分の割合で甲土地を共有している場合(甲土地を分割しない旨の契約は存在しない)に関する次の記述において、民法の規定及び判例により正誤を答えよ。
共有者AがB及びCに無断で甲土地全体をA単独所有とする登記をした場合、Bは保存行為として、A名義の所有権移転登記の「全部」を抹消するよう請求することができる。
💡 解説
共有者の一人Aが単独名義に不実登記した場合、A自身も正当な持分(3分の1)を有しています。そのため他の共有者Bは、Aの持分を超える部分(3分の2)についてのみ抹消請求(または実体に応じた持分移転登記請求)ができます。A名義の登記全体(10割)の抹消を請求することはできないため、記述は誤りです。
📜 根拠条文
【民法 第252条 第5項・判例】
共有者の一人が自己単独名義に不実登記をした場合、他の共有者は自己の持分権に基づき、その者の持分を超える部分についてのみ抹消等を請求できる(最高裁判決昭和38年2月22日)。
📌 関連知識
【無権利者と一部不実共有者の抹消請求の違い】
完全に無権利な第三者Dの不実登記に対しては全額の抹消請求ができますが、共有者の一人Aが単独名義にした不実登記に対しては「Aの正当な持分を超える部分」についてのみ抹消請求が可能です。