A、B及びCがそれぞれ3分の1の持分の割合で甲土地を共有している場合(甲土地を分割しない旨の契約は存在しない)に関する次の記述において、民法の規定及び判例により正誤を答えよ。
Aが死亡し、E及びFが相続した場合には、B及びCは、Aの遺産についての遺産分割がされる前であっても、E及びFに対して共有物分割の訴えを提起することができる。
💡 解説
共有者の一人Aが死亡して複数人E・Fが相続した場合、Aの持分はE・Fの間で「遺産共有」となります。他の共有者B・Cは、Aの持分についての遺産分割が未了であっても、遺産共有者E・Fを被告として、共有土地全体の「共有物分割の訴え」を提起することができます。したがって、問題の記述は正しいです。
📜 根拠条文
【民法 第256条 第1項・第258条・判例】
第256条1項:各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。
判例:物権認の共有者(B・C)は、他の持分相続人(E・F)の間で遺産分割が未了であっても、共有物分割を請求できる(最高裁判決平成25年11月29日)。
📌 関連知識
【遺産共有と共有物分割】
遺産共有者間での持分調整(遺産分割)と、他者との共有関係の解消(共有物分割)は区別されます。他者(B・C)から見れば、Aの持分を誰が引き継ぐかにかかわらず全体の共有状態を解消する権利(共有物分割請求権)が常に認められます。