A、B及びCがそれぞれ3分の1の持分の割合で甲土地を共有している場合(甲土地を分割しない旨の契約は存在しない)に関する次の記述において、民法の規定及び判例により正誤を答えよ。
AがB及びCに無断で甲土地を占有している場合であっても、Bは、Aに対し、当然には自己に甲土地を明け渡すように求めることができない。
💡 解説
各共有者は、共有物の全部についてその持分に応じた使用をする権利を有しています。共有者の一人Aが他の共有者に無断で共有物を占有している場合であっても、A自身も持分に基づく使用権原を有しているため、他の共有者Bは当然には自己への共有物の明渡しを求めることはできません(不当利得返還や損害賠償、使用方法の協議は可能です)。したがって、当然には明け渡しを求めることができないとする記述は正しいです。
📜 根拠条文
【民法 第249条 第1項・判例】
各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。
判例:共有者の一人が無断で共有物件を単独占有している場合であっても、他の共有者は当然には自己に対する明渡しを求めることができない(最高裁判決昭和41年7月25日)。
📌 関連知識
【単独占有共有者に対する他の共有者の請求】
無断で単独占有している共有者に対しては、自己への直接の明渡請求は原則できませんが、持分を超えて使用している部分についての「賃料相当額の不当利得返還請求」や「過半数の持分による管理請求(使用方法の決定)」が可能です。