Aが所有している甲土地についての物権変動に関する次の記述において、民法の規定及び判例により正誤を答えよ。
Gが甲土地の所有権を時効取得した場合、Gはその後にAを単独相続したHに対して、登記を備えていなくても、甲土地の所有権を主張することができる。
💡 解説
時効取得者Gと、時効完成後に原所有者Aを単独相続した相続人Hは、対抗関係(第三者)ではなく当事者(被相続人とその承継人)と同視される関係にあります。したがって、時効取得者Gは登記を備えていなくても、相続人Hに対して甲土地の所有権を主張することができます。したがって問題の記述は正しいです。
📜 根拠条文
【民法 第162条・第896条】
第162条:20年間(または10年間)所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
第896条:相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。
📌 関連知識
【時効完成後の当事者・相続人と登記】
時効取得者は、時効完成時の原所有者やその相続人(一般承継人)に対しては、登記がなくても直接所有権を対抗できます。登記が必要となるのは時効完成後に現れた「第三者(譲受人等)」に対してのみです。