Aが所有している甲土地についての物権変動に関する次の記述において、民法の規定及び判例により正誤を答えよ。
Dが甲土地につき、Aに無断でDへの虚偽の所有権の移転の登記をした上で、甲土地をEに売却してその旨の登記をした場合において、その後、AがFに甲土地を売却したときは、Fは、Eに対し、甲土地の所有権を主張することができる。
💡 解説
日本の不動産登記には公信力がないため、無権利者Dから不動産を買い受けたEは、原則として所有権を取得できません。これに対し、真の所有者Aから甲土地を買い受けたFは有効に所有権を取得します。譲受人Fと無権利者Eは対抗関係(二重譲渡)ではなく、Fは登記がなくても無権利者Eに対して所有権を主張できます。したがって、問題の記述は正しいです。
📜 根拠条文
【民法 第177条】
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
📌 関連知識
【登記の公信力の否定と無権利者】
登記を信じて無権利者から譲り受けても所有権を取得できません(公信力の否定)。真の所有者から権利を承継した者は、無権利者(または無権利者からの譲受人)に対して登記なくして所有権を主張できます。